商法及び有限会社法では、合名会社(商法62条以下)、合資会社(商法146条)、株式会社(商法165条以下)、有限会社(有限会社法17条以下)の4つの種類の会社が認められている。各会社の社員の責任態様は会社ごとに異なり、次のように規定されている。
合名会社の社員は、会社財産をもって会社の債務を完済することができなかった場合には、連帯してその債務の弁済にあたる責任を負う(商法80条1項)無限責任社員である。合資会社は合名会社と同様の無限責任社員と、自己の出資額を限度として責任を負う有限責任社員からなる(商法146条)。この有限責任社員は、原則的には出資額分の責任しか負わないが、会社財産をもっても会社の債務を完済に至らなかった場合は、その残存債務を他の社員と連帯して弁済の責任を負う直接有限責任社員である。
次に、株式会社の社員である株主の責任は、自己の有する株式の引受価額の払い込み義務であり、その出資額を限度とする有限責任社員である。株主は、合資会社の直接有限責任社員と異なり、会社以外の債権者に対する責任を負わない間接有限責任社員である(商法200条)。
有限会社の社員は、株式会社と同様の間接有限責任社員である(有限会社法17条)。
会社法レポート
Ⅰ.商法及び有限会社法上認められている会社の種類をあげ、それぞれの社員の責任態様を説明してください。
(会社の種類と責任態様)
会社の種類
(根拠条文) 社員の責任態様
(根拠条文) 株式会社
(商法165条以下) 間接有限責任社員(1名以上)
(商法200条) 有限会社
(有限会社法17条以下) 間接有限責任社員(1名以上50名以下)
(有限会社法17条) 合資会社
(商法146条) 無限責任社員(1名以上)直接有限責任社員(1名以上)
(商法146条・157条) 合名会社
(商法62条以下) 無限責任社員(2名以上)
(商法80条)
商法及び有限会社法では、合名会社(商法62条以下)、合資会社(商法146条)、株式会社(商法165条以下)、有限会社(有限会社法17条以下)の4つの種類の会社が認められている。各会社の社員の責任態様は会社ごとに異なり、次のように規定されている。
合名会社の社員は、会社財産をもって会社の債務を完済することができなかった場合には、連帯してその債務の弁済にあたる責任を負う(商法80条1項)無限責任社員である。合資会社は合名会社と同様の無...