母子保健、成人保健、老人保健についての地域看護活動について述べよ。
地域保健活動とは、事業所に雇用される労働者を対象とした産業保健と、児童・生徒・学生を対象とした学校保健の2つを除いた、残りの保健活動の全てを指している。つまり、地域保健活動の対象者は、乳幼児や産業保健・学校保健の対象とならない成人、高齢者など、年齢の幅が広い。
また、地域保健活動は、大きく2つに分類することが出来る。まず、公共の福祉の観点から人々(法人も含む)の活動を規制する行政行為である規制行政的活動であり、本来自由であるべき個人の活動を公共の福祉の向上を目的として、規制する行為である。規制行政的活動は、その活動の性質上、行政機関が法律等に基づき行う。
次に、地域住民に対してサービスを提供する活動を給付行政的活動といい、各種の検診、健康教育・指導等はこれに当たる。給付行政的活動は、行政機関だけでなく、NPOやNGOがその実施主体となることもある。
また、別の観点から地域保健活動を2つに分類することもある。教育や指導・検診等、住民を直接対象とした活動の対人保健活動、これに対し、住民以外の環境や飲食物、動物等を対象とし...