戦後の高度経済成長期、日本国土は次々と開拓され、工業における生産技術や知識などを外国から学び、国民の生活は快適で豊かなものへと変わっていった。家電製品もこの時代によりその精度を増すようになり、テレビ、冷蔵庫、洗濯機など広く国民の手にわたっていった。今では家庭生活のなかでなくてはならないものとなっている。
しかし、生活が豊かになっていくにつれ、これの廃棄問題が続出した。家電製品の低価格化、生産台数の増加、新製品の開発、生活が豊かになっていくにつれて不要になった家電製品たちが廃棄される時代へと入っていく。一年間の日本における家電製品の廃棄数は、平成の始め頃から数年間で約2倍もの数になった。それも、何千万台という数字である。98年に家電リサイクル法制定する以前は、廃棄物の約8割を家電販売店が商品の買い替え時に下取りで、残り2割を自治体が粗大ごみとして回収していた。この廃棄物は分解、粉砕されたあと埋立地と運ばれ、処理されていたが、この埋め立てによる最終処理には限界がある。まず、どこにでも埋め立てられるわけではないので、埋め立てる土地の広さが限られているということ、また新しく埋立地の増やそうとし...