『知の論理』についての書評
本書は、東大教養学部の文化系1年生の必須科目「基礎演習」のためのサブ・テキストとして出版された「知の技法」の続編である。
「知の技法」では様々なジャンルのものを見ることで「知の言語の在り方を、専門知識の一方向伝達というモデルから出発して考えるのではなく、行為する知というモデルから出発して考えること」(『知の論理』「はじめに」より)を我々読者に伝えようとしていた。それに対し、この「知の論理」ではさまざまな学問領域においてどのような「倫理」がどのような現場から生み出されているかを明らかにし、論理学や哲学などにおいて20世紀の論理学者、哲学者がどのようにもがきながら、苦悶しながら論理を発明してきたのか、生み出してきたのか、発見してきたのかの足跡を綴ることによって、学問の創造性を浮き彫りにしている。
『知の論理』についての書評
本書は、東大教養学部の文化系1年生の必須科目「基礎演習」のためのサブ・テキストとして出版された「知の技法」の続編である。
「知の技法」では様々なジャンルのものを見ることで「知の言語の在り方を、専門知識の一方向伝達というモデルから出発して考えるのではなく、行為する知というモデルから出発して考えること」(『知の論理』「はじめに」より)を我々読者に伝えようとしていた。それに対し、この「知の論理」ではさまざまな学問領域においてどのような「倫理」がどのような現場から生み出されているかを明らかにし、論理学や哲学などにおいて20世紀の論理学者、哲学者がどのようにもがきながら、苦悶しながら論理を発明してきたのか、生み出してきたのか、発見してきたのかの足跡を綴ることによって、学問の創造性を浮き彫りにしている。
東京大学教養学部の教科書ゆえ、手軽に読めるという本ではないが、対話形式にしてみたり映画や漫画を導入に使ったりと、各執筆者それぞれに読者(というか学生)の興味を引く工夫がいろいろ見られる。 前作よりも比較的読みやすいのではないだろうか。
第1部・第2部では自分の考えだと...