公民的資質の育成を目指した社会科授業のあり方

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    公民的資質の育成を目指した社会科授業のあり方
     まず考えたいのが、「公民的資質」の意味だ。辞書によれば、「公民」とは「国家の政治に参加する権利をもつものとしての国民。市民。」という意味。つまり一言で言えば「大人」であるが、ここでは単に年齢が20歳以上の者を指すのではない。「精神的に大人である者」と言えばよいだろうか。私の解釈では、「自己本位にならず、他者のことを気遣いながら社会というコミュニティーの中で生きていける人材」である。そのような人物に必要な素質を私なりに3点挙げてみる。第一に、様々な意見が存在することを認識して他者の意見を受け入れられること。次に、自分の意見を相手に伝えることができること。そして、問題に対する平和的解決案を考察できることである。ではこれらの能力を持った人材を育成するには、社会科の授業の中でどのように指導していけばよいか。
     
    ○地理的分野
    「学習指導要領 3、内容の取扱い」において、「この順序で取り扱うものとし」とあるので、教科書の順序は変えずに授業を展開する。まず(1)世界と日本の地域構成 では世界地図の上の日本がどれだけ小さいかを教え、世界の広さと、自分の...

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