情報公開制度
情報公開制度は国民の知る権利を実現する上で重要な制度であり、過去から現在にわたる制度の整備・拡充の方向性は妥当なものであるといえる。しかしながら現状の情報公開制度にはいくつかの改善の余地があると考えられる。
まず基本原則そのものにネックがあり、それは情報公開請求をおこなった者にのみ情報が公開されるという点である。一見あたり前のように思われるこの情報公開制度の基本原則であるが制度の流れを追っていくと必ずしも妥当とはいえないことがわかる。まず開示請求手続きのおおまかな流れを確認すると「公開請求者による開示請求→行政機関による検討→公開・非公開」となり、この行政機関による検討の中で開示...