企業法務レポート

閲覧数1,577
ダウンロード数8
履歴確認

    • ページ数 : 2ページ
    • 全体公開

    資料紹介

    資料の原本内容

    企業法務レポート
    1 企業法務の3つの機能
     企業法務とは、企業がその活動を行うに当たって関わりをもつ法律的な業務全般を指す。企業法務の目的は、法令違反の防止・法的損失の防止・法的利益の確保にある。そのため、企業法務に求められる機能は、①治療的機能、②予防的機能、③戦略的機能の3つである。
     ①治療的機能とは、法的紛争が生じた場合に、当事者間による解決(示談・和解)、調停、訴訟による解決等適切な措置を取る機能である。例えば、取引先に未払い債権がある場合、まず、債権回収のため、取引先へ交渉に出向くことになる(当事者間による解決)が、それでも債権を回収できない場合には、取引先を相手に未払債権返還訴訟を提起することになる。
    ②予防的機能とは、紛争の発生を未然に防止するための措置を取る機能を指す。例えば、知的財産権が侵害されるのを防止するため、あらかじめ自社の発明の特許を取得することが考えられる。
     ③戦略的機能とは、企業の目的遂行のために有用な戦術・戦略を法的技術に配慮して立案支援する機能を指す。例えば、スポーツドリンクを宣伝する場合、薬事法の制約が問題となる場合があるが、企業法務の戦略的機能により、薬事法の制約に抵触せず、かつ、効果的な宣伝をすることができる。
    2 取締役を取締役会で監督することのメリット・デメリット(3つ)
     取締役を監督する方針として、取締役会が取締役を監督するという方針と監査役に取締役を監督させるという方針が考えられる。
     前者の取締役会による監督を支持する見解は、その論拠として、業務執行に従事する社内取締役に、経営妥当性に関するモニタリングを行わせることにより、効果的な監督が可能となり、相互監視が可能となる、としている。
     他方、後者の監査役による監督を支持する見解は、代表取締役が業務執行をしている場合、業務執行の指揮命令系統の頂点である代表取締役を取締役会が監督することは事実上困難であることに加え、取締役が終身雇用制をベースに従業員の中から選ばれ、社長を頂点とする執行部の一員となっている場合、取締役相互の実効性あるモニタリングは期待しづらい、と前者を批判する。
    3 企業再編の必要性(3つ)
     企業再編の必要性は3つ考えられる。まず、「選択と集中」という観点から必要となる。会社は企業価値を極大化することが求められているので、資本稼働率を高めるために必要な事業を選び、そこに資本を集中して投下することが必要となる。したがって、どのように事業を組織していくかが重要となる。
     次に、グループ経営との関係で企業再編が必要となる。現代では、複数の事業をどのように配分するのかが問題となるため、それに従い、どのように組織を形成するかが問題となる。つまり、企業の形態として、一社の中に各事業部を設置して本部で統括するという一体型にするのか、各事業をそれぞれグループ会社に配分するグループ経営にするのか、さらにグループ経営とした場合には、各社の関係性をどのようにするのかについて各企業が考えなければならない。
     3つ目は、企業のグローバル化に伴って、各企業は海外へ進出する場合も多くなったが、その際、進出する国における最適な企業形態の選択を検討しなければならない。つまり、その国の既存の企業を買収してその企業を活用するのか、それとも、現地法人を設立するのかといったことを、当該国の税制、経済状況、国民の勤勉性等を考慮して決定することとなる。
    1

    コメント0件

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。