『「ことばの学び手としての児童に教えること」について、具体的な例を示して論じなさい。』
・第1節 ことばの学び手としての児童
「ことばの学び手としての児童」を理解するためには「現在児童が発揮している力」と「児童がこれまでに獲得してきた力」を理解することが大切である。その為には児童の実態の把握が必要となってくるが、それは決して一時的なものであってはならない。「児童理解」のためには、まず、どの児童にも独自の経験があり、その児童はそこで培われた言語体系を持っているということを知っておくことである。次に、児童は新しい状況において、多様な言語活動を行なっていくということに留意しておきたい。しかし、言語には音声を伴わないものもある。それは、考えることや考えながら聞くということである。そこで教師は児童理解のために、児童自身の内部で行なわれ、音声を伴わない言語過程(内言)を知ることを考えなければならないということになる。このようにして、児童の「過去」と「今」を知ることは、児童の「明日」を作り上げていくためにも大切なことである。 ・第2節 「話すこと・聞くこと」について
「話すこと・聞くこと」は、学級...