※課題2 『平家物語』にみる中学校の学習指導要録に沿った指導方法を述べなさい。
まず最初に、『平家物語』の「敦盛の最期」は、表現の仕方から文章の特徴まで中学校において学ぶべき事項がいくつもちりばめられており、中学校の古文の教材としては非常に価値のあるものだと言える。
そもそも中学校における古文指導の主眼は、古文に親しむ態度を育てるところにある。それゆえに、古文のもつ独特のリズムになれることや、表現の仕方、文章の特徴に目を向けさせたりすることが重要であり、そのことによって古文の理解の基礎が築かれるのである。そして、学習指導要領解説国語編を見てみると、基本方針として、「特に、文学的文章の詳細な読解に偏りがちであった指導の在り方を改め、自分の考えをもち、論理的に意見を述べる能力、目的や場面などに応じて適切に表現する能力、目的に応じて的確に読み取る能力や読書に親しむ態度を育てることを重視する」といった記述が見つかる。これらのことから、中学校の古文指導では、古文に慣れ親しむという目的のためにテキストを繰り返し読むという学習方法が推奨されている。この繰り返しテキストを読むという作業を行わせる上で...