色彩の論理について大切なことを説明していくのであるが、まず色彩、つまり色には無彩色と有彩色とがある。無彩色とは白から数多くの灰色の濃淡を連続して繰り返し黒に至る明るい暗いという色をいう。有彩色とは赤、黄、緑など彩りのある色、つまり無彩色以外の色を言うのである。色には性質があり、色の明るさ(明度)・色合い(色相)・あざやかさ(彩度)の三要素がある。有彩色はこの三つの要素を同時に持っている色のことであり、無彩色は明度だけを持ち、残りの色相・彩度が0になっている。
詳しく見ていくとまず明度であるが、色の明るさの度合いのことをいう。白と黒とのその間の灰色とを11の段階に分けて白を20度、黒を10度の明度とする。19度から11度までが灰色を表しており、これが明度の標準となっているのである。次に色相であるが、光線をプリズムで分光して現れる赤から紫に至る有彩色を相互に区別する色合いのことをいう。文部省では標準色というものを決めており色に色相番号が振られている。色相1は絶えず赤をさし、色相4は橙を示す。
次に彩度についてであるが、同じ色相を持っている色で強い色づきを持っている鮮やかな色や弱い色づ...