佛教大学 通信教育部 レポート 教育行政学(第2設題) A判定

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     「教育委員会制度について、戦後地方教育行政改革の原則をふまえて論じなさい。」
     地方行政並びに教育行政の改革が叫ばれる中、本年、大分県における不正採用・昇任問題が発覚するなど、閉鎖的で不透明であるとして世間から厳しい批判にさらされている教育委員会という組織について、そのあり方を考察する。
    平成19年6月、「地方教育行政の組織及び運営に関する法律の一部を改正する法律」が成立した。改正法は、教育委員会制度の基本的な枠組みを維持した上で、教育委員会の責任体制の明確化と体制の充実をねらいとした内容であったはずである。しかしながら、不正を繰り返す不透明なその組織体制は、必ずしも国民に信頼される十分なものとはなっていない。教育委員会の果たすべき役割と意義について、その歴史的経緯等を踏まえて考えてみる。
    はじめに、教育委員会制度の成り立ちについてみていく。戦後における教育行政改革の重要課題は、中央集権的であった教育行政を地方分権化することであった。そこで、教育委員会という新たな制度がアメリカから導入されたのである。第一次米国教育使節団報告書の勧告を受け、都道府県・市町村段階においても、教育委員会制...

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