・第一期国定教科書(黒表紙教科書)時代の算数科の教育内容について述べ、それをもとに2002年度完全実施の学習指導要領(算数科)の教育内容を考察せよ。
1905年に第一期国定教科書「尋常小学算術書(黒表紙教科書)」が藤沢利喜太郎を中心に編纂された。厳格な数え主義のもとで、数と計算中心の算数教育が構築された。この時代の幾何学はユークリッド原論をもとにした内容を中等学校でのみ扱い、小学校では図形そのものを対象にはせず、計量の計算問題の一部として取り上げられるだけだった。このような内容構成は、その後、若干、内容の項目が付け加えられたものの、大部分は変わることはなかった。また、国家としての教育制度を確立する上で強力な推進力を担うものであったが、当時の子どもの認識の発達を考慮したものではなかった。
・第一期国定教科書(黒表紙教科書)時代の算数科の教育内容について述べ、それをもとに2002年度完全実施の学習指導要領(算数科)の教育内容を考察せよ。 1905年に第一期国定教科書「尋常小学算術書(黒表紙教科書)」が藤沢利喜太郎を中心に編纂された。厳格な数え主義のもとで、数と計算中心の算数教育が構築された。この時代の幾何学はユークリッド原論をもとにした内容を中等学校でのみ扱い、小学校では図形そのものを対象にはせず、計量の計算問題の一部として取り上げられるだけだった。このような内容構成は、その後、若干、内容の項目が付け加えられたものの、大部分は変わることはなかった。また、国家としての教育制度を確立する上で強力な推進力を担うものであったが、当時の子どもの認識の発達を考慮したものではなかった。 1998年12月に告示され、2002年から完全実施されている、新しい学習指導要領は、子どもに「生きる力」と「ゆとり」を、というスローガンのもとにつくられた。算数科の目標は常に社会や子どもの状況を踏まえ、将来を生きてゆく子どもたちにとって、どのような算数教育がふさわしいのかという視点から考えられて...