学力低下とは何かを明らかにし、社会階層のような社会的不平等と学力がどのような関わりを持つか述べる
学力低下とは、特に1980年代以降の日本において、学力が低下したとする教育問題である。1990年代から大学関係者の間で学生の学力低下が話題になっていたが、1999年に出版された岡部恒治他著「分数ができない大学生」で世間に広く知られるようになった。学力低下で一ついえるのは、進学率が高くなったこと(大学の増加等)が原因の一つだということです。 以前は行きたい人だけが大学へ行っていたが、今はやる気は別にしてみんなが大学へ行こうとする。これによる競争の質が低下したためでもあります。これは文部科学省も認めていることです。「低下」とはマイナス・イメージの言葉であり、もちろん「学力低下」より「学力向上」の方が、基本的には望ましいものである。特に大学生の学力低下が叫ばれていて、大学レジャーランド論、青年総休暇村論、高等保育園などは、学力低下と合わせて論じられている。何故こういった現象は起きているのか。過去に盛んであった受験競争で高等教育・大学入学への切望(ここでは特に保護者や教員の観点がほぼ占める)から...