序論
実際に私も今、ネットワーク上で知り合えた人たちととても親密な友愛関係を築いている。しかし、その便利さや豊かさを十分に活用するには、ネットワークの特性を知り、それを踏まえた上で行わなければならない。なぜなら、目に見えないネットワーク上では、安易な書き込みによって人を傷つけたり、プライバシーを侵害したり、時には情報犯罪に巻き込まれたりすることさえあるからだ。
2004年6月、佐世保市で小学生による同級生殺害するという事件が起こったことはまだ記憶に新しい。
その背景には、インターネット上のトラブルがあったと報じられている。
その例にとどまらず、出会いサイト等を介して事件に巻き込まれる児童も増加している。数えるとキリがなくなってしまう。
今後、このようなネット問題を抱えたままますます情報化は進み、ネットワークが普及し、これからの時代を担う子どもたちはネットワークが生活の一部となっていくだろう。
その時、私たちはどのように子どもたちのネットワークに関わっていけばいいのだろうか。どのように子どもたちをネット犯罪やその諸問題から守ればいいのか。
私は、その中でも特にネット上のコミュニケーション、いわゆるインターネットコミュニケーションに関心があった。私自身が頻繁に活用し、そのわりにネチケットや、個人情報の問題をあまり理解していないので、上に挙げたようなネット犯罪に巻き込まれないためにも、またこれから気持ちよく活用していくためにも、子どもたちに正しい知識を教えるためにももっと深く知る必要があると思った。そんな想いから、この「インターネットコミュニケーションと子どもたち」というテーマを選んだ。
目次
序論
「インターネットコミュニケーションとは」
Ⅰ.現在の日本におけるインターネットの状況
Ⅱ.インターネットコミュニケーションとは
<ⅰ>インターネットコミュニケーションとは
<ⅱ>インターネットコミュニケーションの特徴
第一特徴 お手軽で簡単である
第二特徴 効率性の良いコミュニケーション方法である
第三特徴 多種多様な人々と情報交換ができる
第四特徴 匿名性と親密さを兼ね備えている
第五特徴 コミュニケーションは無機質な文字である
「インターネットコミュニケーションと子ども」
Ⅰ.実際の事件から子どもによるネット犯罪の考察
<ⅰ>子どもによるネット犯罪の具体的事例
<ⅱ>事件について3つの視点からの考察
①この加害者の女児が思春期の微妙な時期であったこと
②11歳という低年齢による凶悪犯罪であったこと
③動機がホームページによる書き込みだったこと
Ⅱ.ネットによる様々な諸問題の現状
<ⅰ>浮かび上がってくる子どもの特性
<ⅱ>ネット犯罪の対処法とは
第三章 「結論」
インターネットコミュニケーションのこれからの課題
Ⅰ...