ユークリッドの方法の著名な主眼点のひとつは、彼の作図が幾何学の手引きになっていることである。たくさんの彼の命題はたいていの意味で定理ではない。確かな仮定を元にするため、結果は真である。作図問題がある:確かなデータを与えられたとき、確かな図形を作図すること。例えば、Book ?の命題1は正三角形を作図することである。私たちはこれらの作図を証明が存在することとしてみなすことができる。しかし特殊な証明も存在する:それは定規やコンパスなどの特殊な道具を使う作図である。Book ?の命題の3分の1とBook ?の命題のすべては作図である。作図の手引きはユークリッド幾何の最初の仮定を埋める、なぜなら公理1は“1点から他の1点に直線を引くことができる”ということを言っていて、公理3は“中心と距離が与えられれば円が作図できる”ということを言っているからだ。現代の数学家は2点を通る直線の存在と、与えられた点から等距離の点の集合として円の定義をすることで公理3に置き換える。
この作図の手引きはユークリッドの方法に広がる。これらの議論によるものの世界には限りがあり、定規とコンパスによる作図(注1)で完全な図形はない。だから例えばBook?でユークリッドが円に内接する正多角形について議論するとき、私たちは正三角形、正方形、正五角形、正六角形、正五角形を見つけることができ、それらはすべて作図される。しかし正七角形の言及はなく、例えば現代の教科書で見られるような正n角形についての定理はない。現代の数学家は正七角形の存在を疑わない:円の中心から2π/7の角度を取り、対応する円周上の点を結ぶ。疑問はもっとある。正七角形を定規とコンパスを使って作図することができるのだろうか?しかしユークリッドによればその作図の仕方を示すまで図形の議論をすることができなかったように思われる。
第2章 定規とコンパスを使った作図
ユークリッドの方法の著名な主眼点のひとつは、彼の作図が幾何学の手引きになっていることである。たくさんの彼の命題はたいていの意味で定理ではない。確かな仮定を元にするため、結果は真である。作図問題がある:確かなデータを与えられたとき、確かな図形を作図すること。例えば、Book Ⅰの命題1は正三角形を作図することである。私たちはこれらの作図を証明が存在することとしてみなすことができる。しかし特殊な証明も存在する:それは定規やコンパスなどの特殊な道具を使う作図である。Book Ⅰの命題の3分の1とBook Ⅳの命題のすべては作図である。作図の手引きはユークリッド幾何の最初の仮定を埋める、なぜなら公理1は“1点から他の1点に直線を引くことができる”ということを言っていて、公理3は“中心と距離が与えられれば円が作図できる”ということを言っているからだ。現代の数学家は2点を通る直線の存在と、与えられた点から等距離の点の集合として円の定義をすることで公理3に置き換える。
この作図の手引きはユークリッドの方法に広がる。これらの議論によるものの世界には限りがあり、定規...