総合政策研究は政策という私たちに密着した分野を社会科学するという、社会学部の中では実際的な分野に属する。また社会学部には政治学という分野もあるが、政治で決定されたことを政策で実行に移すという点から見ても、総合政策研究という分野はより実学というものに近いように思われる。
政策を社会科学するときには、政策の舞台は公共空間、市場空間、生活空間というものに分けて考えられる。公共空間の中では政策の実行、受容、変容の動態が事細かに研究され社会学的な分析の有効性が明らかになってくる。市場空間に関する政策介入では理論が求められる。それは効率と公正をめぐる規範を形作る理論であるべきである。生活空間としての地域コミュニティは政策研究の新たなフロンティアとして注目されている。
政策においては、主体、課題、目的、手段というものが存在する。主体は誰がその政策の当事者になるかということである。しかしながら現代では、グローバリゼーションなどの影響によって中心的政策アリーナとしての国民国家は揺らいぎ、当事者が誰だか分かりにくくなっている。課題はその政策によって何がなされるべきであるかということである。ここでは政治的イッシューの非政治化と非政治的イッシューの政治化という相反する二つのことがおきている。
総合政策研究
グローバリゼーションと政策
総合政策研究は政策という私たちに密着した分野を社会科学するという、社会学部の中では実際的な分野に属する。また社会学部には政治学という分野もあるが、政治で決定されたことを政策で実行に移すという点から見ても、総合政策研究という分野はより実学というものに近いように思われる。
政策を社会科学するときには、政策の舞台は公共空間、市場空間、生活空間というものに分けて考えられる。公共空間の中では政策の実行、受容、変容の動態が事細かに研究され社会学的な分析の有効性が明らかになってくる。市場空間に関する政策介入では理論が求められる。それは効率と公正をめぐる規範を形作る理論であるべきである。生活空間としての地域コミュニティは政策研究の新たなフロンティアとして注目されている。
政策においては、主体、課題、目的、手段というものが存在する。主体は誰がその政策の当事者になるかということである。しかしながら現代では、グローバリゼーションなどの影響によって中心的政策アリーナとしての国民国家は揺らいぎ、当事者が誰だか分かりにくくなっている。課題はその政策によって何がなされ...