保育の中で子どもの発達を捉える際に留意する点について述べよ。
子どもたちの成長や発達にはおおよその共通点はあるが、一人ひとりが違った成長や発達をしている。それは、子どもたち一人ひとりがそれぞれ持っている気質の違いや、育つ家庭環境の違いなどから生まれてくるものであろうと考えられる。気質とは性格の個人差のことで、新生児のときからお腹が減ったときにどれぐらい泣くかも違うし、睡眠の規則性、新しい環境ではどのような反応をするのか、またどのぐらい外に向かって感情を出すのかということも一人ひとり違うのである。そして、環境に働きかけるやり方も個人個人で違っている。
また、一人ひとりがそれぞれ違った発達や成長を見せるため、周りの子どもに比べて発達が遅れ気味に思われるような場合もあるかもしれない。実体験がなくイメージがもてない学生や若い親は、いつ(何歳何ヶ月)になればなにができるか、それが早くできるためには周りの人はどうしたらいいのかということに非常に大きな関心があるようである。「もしかしたら教えればできるはずのことも教えなかったらできないままでいるのではないか」、「発達が遅れたまま育っていってしま...