?.はじめに
最近、我が国では高成長を続けてきたコンビニエンスストア(以下コンビニ)業界が低迷してきたという話題を聞いた。しかし、そんな中、「お客のニーズに合わせた品揃え」「いつでも開いている」「生活に便利な場所にある」という三つのコンビニエンス(便利さ)を実現させたコンビニが今、ATMやeビジネスなどの導入により多様化されてきている。また、おにぎり、弁当ならセブン-イレブン、握り寿司やスパゲッティー、牛乳ならローソン、生ケーキや無印良品ならファミリーマート、企画ものならサンクスとかコンビニを使い分ける人が出てきているそうだ。そこで今回は、この変わりつつあるコンビニ業界の現状と今後の課題について考察していきたい。
?.コンビニとは?
1.コンビニの定義
まず、コンビニについて調べるにあたり、「コンビニとは?」と思い、コンビニの定義を挙げることにする。
経済産業省の「商業統計表 業態別統計編」では、売場面積が30平方メートル以上で250平方メートル未満で、セルフ方式を採用しており、営業時間が14時間以上の店舗のことをコンビニと定義している。このうち終日営業している店を終日営業点として区別している。セルフ方式とは、売場面積の50%以上でセルフ・サービス方式を採っているものをいう。商業統計表の調査は5年に1回行われており、小売店すべてを対象にした調査である。
一方、日経流通新聞が毎年実施している「コンビニエンスストア・ミニスーパー調査」では、売上構成比のうち生鮮食料品が30%未満で、営業時間が1日14時間以上、売場面積が250平方メートル未満を中心とするチェーン店をコンビニと定義し、これらに当てはまらず、売場面積が500平方メートルのチェーン店をミニスーパーと称している。
また、マニュファクチャラー・CVS・リサーチャー(MCR)では、次の8項目に合致する店をコンビニと定義している。
コンビニエンスストアの
現状と課題
≪目次≫
Ⅰ.はじめに
Ⅱ.コンビニとは?
1.コンビニの定義
2.コンビニの歴史
3.コンビニの基本コンセプト
4.コンビニのシステム
Ⅲ.コンビニの現状
1.業界内の現状
1-1.売上面
1-2.店舗面
2.セブンーイレブンの現状
2-1.出店作戦
2-2.商品戦略
3.他チェーン店の現状
3-1.ローソン
3-2.ファミリーマート
Ⅳ.今後の問題
1.東海地区戦争(セブンーイレブン進出)
2.FC(フランチャイズ)システム
3.eビジネス
Ⅴ.おわりに
Ⅰ.はじめに
最近、我が国では高成長を続けてきたコンビニエンスストア(以下コンビニ)業界が低迷してきたという話題を聞いた。しかし、そんな中、「お客のニーズに合わせた品揃え」「いつでも開いている」「生活に便利な場所にある」という三つのコンビニエンス(便利さ)を実現させたコンビニが今、ATMやeビジネスなどの導入により多様化されてきている。また、おにぎり、弁当ならセブン-イレブン、握り寿司やスパゲッティー、牛乳ならローソン、生ケーキや無印良品ならファミリーマート、企画...