成熟赤血球が何故120日も生きられるのか

閲覧数3,733
ダウンロード数1
履歴確認

    • ページ数 : 2ページ
    • 会員770円 | 非会員924円

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    何故成熟赤血球は120日も生きられるのか
     「成熟赤血球が何故120日も生きられるのか。」
     成熟した赤血球に核は存在しないが、初めからないというわけではない。赤血球の核はその成長の過程で消えてしまうのである。
     赤血球は全能性幹細胞から形成され、骨髄系幹細胞から赤血球系前駆細胞となる。赤血球系前駆細胞は前赤芽球、赤芽球、好塩基性赤芽球、多染性赤芽球、正染性赤芽球を経て、脱核(核を放出)して網赤血球となり、さらにミトコンドリア、リボゾームを放出して成熟赤血球となるのである。
    核やミトコンドリア、リボゾームなどを放出した状態で赤血球では新たなたんぱく質合成はない。ではなにを使って生きているのか。答えはATPである。
     赤血球内のグルコース代謝は嫌気性解糖系で、一部は五炭糖リン酸回路で行われ、ATPを作り出すことによってエネルギーを得ているのである。
    しかしまだ疑問がある。ATPによってエネルギーは確保されているとはいっても、それによって生み出された活性酸素はどうしているのか。その鍵は赤血球膜にある。赤血球膜には、ATP分解酵素があり、ATPの分解エネルギーにより円盤状構造が維持されている...

    コメント0件

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。