構成要件は、1人に人間が単独で犯罪を実現する場合(単独犯・既遂犯)を原則型としている。例えば、殺人罪(199条)の構成要件は「人を殺した」と定められている。
しかし、現実における犯罪の形態は多種多様で、こうした単独犯・既遂犯の型だけで到底処理できるものではない。そこで、刑法には先ほど述べたような原則型としての構成要件を「基本的構成要件」として、それに修正を加えた犯罪類型が設けられている。これが「修正された構成要件」である。
修正された構成要件について
構成要件は、1 人に人間が単独で犯罪を実現する場合(単独犯・
既遂犯)を原則型としている。例えば、殺人罪(199 条)の構成要件
は「人を殺した」と定められている。
しかし、現実における犯罪の形態は多種多様で、こうした単独
犯・既遂犯の型だけで到底処理できるものではない。そこで、刑
法には先ほど述べたような原則型としての構成要件を「基本的構
成要件」として、それに修正を加えた犯罪類型が設けられている。
これが「修正された構成要件」である。
未遂犯について
例えば、Aがいきなりナイフで襲ってきて Bを殺そうとしたと
する。Bはかろうじてナイフをかわすことができ、命を失わずに
すんだ。しかし、この場合、Bを殺そうとした Aを、殺人罪につ
いて規定した 199 条で処罰することはできない。
なぜなら、199 条は「殺した」場合に適用されるのであって、
殺すことができなかった場合には適用されないからである。では
Aは何の処罰も受けないのか?
このように、行為者が実行行為に着手しながらも、その行為を
完成することができなかった、つまり犯罪の目的を遂げること...