学歴社会と高学歴化の進行

閲覧数2,317
ダウンロード数50
履歴確認

    • ページ数 : 2ページ
    • 会員550円 | 非会員660円

    資料紹介

     学歴社会とは「社会における社会的・職業的地位などの配分の基準として学歴が重視される社会」を示す言葉である。企業社会の下では、他者との競争による効率性・利潤の追求が行なわれる。雇用者が、より能力のある労働者を雇用する必要があるのは当然のことで、その判断基準として学歴が用いられることが多いということだ。
     明治時代に維新政府は各分野における優れた人材を必要とし、またそれを質的にも量的にも安定して供給できる機構を求めた。それまでは身分制度の下で子どもの進路が決定されてきたが大改革の時期であった明治時代にそのシステムは機能しない。そこで各方面のリーダーを養成するシステムとして学歴社会が構築されていったのである。学校という場にできるだけ広い階層の子どもを集めて、一定のルールのもとで競わせる。そしてそこでのパフォーマンスに応じて社会的・職業的地位を割り振るのである。
     学歴社会は一方では国民の精神的、知的統合や識字率の向上など文化的な基盤を整理する役割を果たし、他方では多方面にわたるリーダーを質的・量的に安定して供給することとなった。つまり、一言で言えば学歴社会は近代日本をそれなりに支えてきたメカニズムだったといえる。
     学歴社会は実力社会・能力社会の実現を妨げるものであるとする誤解が見受けられるが、そうではない。アメリカなどは実力主義を実現している国として認識されているが、そもそも実力や能力といったものは目に見えるものでなく、測定方法はさまざまである。アメリカでは前の職場での評価や過去の実績、いわば職歴をその指標としている。
     一方、日本において実力・能力を測定する手がかりとして用いられてきたのは学歴であった。

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    学歴社会と高学歴化の進行
     学歴社会とは「社会における社会的・職業的地位などの配分の基準として学歴が重視される社会」を示す言葉である。企業社会の下では、他者との競争による効率性・利潤の追求が行なわれる。雇用者が、より能力のある労働者を雇用する必要があるのは当然のことで、その判断基準として学歴が用いられることが多いということだ。
    明治時代に維新政府は各分野における優れた人材を必要とし、またそれを質的にも量的にも安定して供給できる機構を求めた。それまでは身分制度の下で子どもの進路が決定されてきたが大改革の時期であった明治時代にそのシステムは機能しない。そこで各方面のリーダーを養成するシステムとして...

    コメント8件

    glts8144 購入
    いい感じでした。
    2006/05/15 22:07 (18年6ヶ月前)

    anko066 購入
    参考になりましたぁ〜!すごい!
    2006/07/10 3:24 (18年4ヶ月前)

    a123456789 購入
    参考になりました
    2006/08/07 2:01 (18年3ヶ月前)

    yoshino 購入
    参考にしました!
    2006/10/11 14:52 (18年1ヶ月前)

    yuupyon 購入
    参考になりました
    2006/11/08 0:29 (18年前)

    joeyabuki 購入
    ありがとうございました
    2007/03/28 0:38 (17年8ヶ月前)

    igat666 購入
    参考になりました
    2007/04/30 17:27 (17年7ヶ月前)

    yosirou 購入
    参考になりました
    2007/06/17 23:57 (17年5ヶ月前)

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。