1.目的
授業で触れた食品添加物について理解を深めるとともに、2004年に厚生労働省より使用禁止が発表され話題となったアカネ色素についての概要、流通実態などを調査することを目的とする。
2.調査結果
調査した結果をまとめ、下記に記す。
・ アカネ色素とは
セイヨウアカネの根から得られた、アリザリンおよびルベリトリン酸を主成分とする天然添加物で、色は黄〜赤紫色を呈する。アカネ色素はアリザリン、ルベリトリン酸などのアントラキノン骨格を持った化合物で、このほかにも6種類のアントラキノン誘導体が確認されている。熱や光に対して非常に安定。水やアルコールに溶解し、酸性で黄色、中性で赤色を呈する。古くから染料として使われている。日本では「古事記」に染料材として歌われている。
・ アカネ色素の使用
アカネ色素の生産量は、平成14年度に約5トン、平成15年度に約3トンであったと報告されている。また、アカネ色素としての輸入の報告はないが、アカネ色素を使用した食品の輸入は平成14年に役40トン、平成15年に約23トンである。
主な使用対象食品は、ハム・ソーセージなどの蓄肉加工品、かまぼこ等の水産加工品、菓子類、清涼飲料水、めん類およびジャム等に使用されていると報告されている。
韓国においては使用が認められているが、米国およびEUにおいては使用が認められていない。
・ 発ガン性について
アカネ色素の発ガン性について調査するため下記の実験が行われた。
ねずみ(ラット)を用いて試験したところ、腎臓の尿細管に悪性腫瘍の発生が認められ、遺伝子に直接作用して発ガン性を示している可能性が示唆された。
・ 使用禁止
上記の実験結果より、2004年7月5日アカネ色素は既存添加物名簿から削除され、アカネ色素およびこれを含む食品の製造・販売・輸入などを禁止することとなった。また、天然添加物が使用禁止となったのはこれが初めてである。
食品添加物「アカネ色素」について
1.目的
授業で触れた食品添加物について理解を深めるとともに、2004年に厚生労働省より使用禁止が発表され話題となったアカネ色素についての概要、流通実態などを調査することを目的とする。
2.調査結果
調査した結果をまとめ、下記に記す。
アカネ色素とは
セイヨウアカネの根から得られた、アリザリンおよびルベリトリン酸を主成分とする天然添加物で、色は黄~赤紫色を呈する。アカネ色素はアリザリン、ルベリトリン酸などのアントラキノン骨格を持った化合物で、このほかにも6種類のアントラキノン誘導体が確認されている。熱や光に対して非常に安定。水やアルコールに溶解し、酸性で黄色、中性で赤色を呈する。古くから染料として使われている。日本では「古事記」に染料材として歌われている。
アカネ色素の使用
アカネ色素の生産量は、平成14年度に約5トン、平成15年度に約3トンであったと報告されている。また、アカネ色素としての輸入の報告はないが、アカネ色素を使用した食品の輸入は平成14年に役40トン、平成15年に約23トンである。
主な使用対象食品は、ハム・ソーセージなどの蓄肉加工品、...