血圧患者の術中・術後の合併症
高血圧症は術前の合併症としての頻度が最も高いものです。高血圧患者では、麻酔管理中に種々の手術刺激に対して血圧が上昇しやすいことはもちろん,逆に麻酔薬や出血などに対して血圧低下をきたしやすい状態となっています。
手術の影響で痛み。交感神経の緊張が加わると,心拍数が増加し,血管抵抗が高くなる。結果として,血圧は上昇する。
高血圧症の患者は少なかれ全身性に動脈硬化症を伴っており,その程度により術中・術後の心筋虚血、脳血管障害が生じやすい状態です。
そのため,未治療高血圧患者は降圧薬投与を受けている患者に比べて,術中の心筋虚血発生頻度は著しく高くなっています.
高血圧患者...