ターミナルケアという概念ないし定義は比較的新しいもので、「死が確実に接近していて、それがあまり遠くないと感じられる患者で積極的な治療法をとらない方向に医療体制が向いており、症状を軽くさせ、患者と家族の両側を支えようとするようになったときのケアである」とした。
さらに敷衍すると、その内容は、1.患者を人格体として扱う、2.苦しみを和らげる、3.不適当な治療を避ける、4.家族のケア、死別の悲しみを支える、5.チームワークによる働き、に要約される。
近い死が推測されるターミナルの患者には、多くの苦痛がともなうのが一般である。人は死を免れえないと判れば、むしろ苦痛のない死を願うのが当然ともいえる。
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