『カラスの実態とその対策』
『カラスの実態とその対策』
戦後50年の間に我々の生活は飛躍的な進歩を遂げ、様々な場面における豊かさを実現した。しかしその反面自然は破壊され、今日の課題として環境保護が取沙汰され、大きな社会問題となっている。そのような中で私が注目したのは、カラスに関する問題である。なぜ他の多くの野鳥が都市を離れ、緑地に活動基盤を移したのにもかかわらず、カラスは都市を好みその営巣としているのか。私はカラス増殖の背景を調べ、その解決策について考察したいと思う。
日本のカラスの特徴
枯らすという呼称はその仲間全体を指し示す語であって、カラスという種は存在しない。カラスの仲間は分類学的には鳥類網スズメ目カラス科カラス属に属するものであり、世界中で約100種が確認され、そのうち約11種が日本に生息しているとされる。
その中でも代表的とされるのは、ハシブトカラスとハシボソカラスの2種類
である。この2種類のカラスの見分け方は、前者は嘴(くちばしの部分)が後者に比べて太く、嘴から額にかけてのラインが出っ張っている。体長は56センチ程が平均で、「カァカァ」と澄んだ声で鳴く。一方ハシボソ...