商品とは有用性と収益性を持ち、市場において貨幣と交換して売買取引される経済財のことである。ここで述べる有用性とは、人々の欲望を満たすことが可能なものである。一方、収益性とは他者に販売して収益を得ることを目的とする性質を持つものである。この商品の機能等を研究し、各種のマーケティング活動やコンシューマリズム(消費者主義)をはじめとした社会的影響や経済的影響を考察するのが商品学である。
現代社会には物やサービスがあふれ、これらによって人間の生活は維持されているといる。これらを研究することは人間生活をはじめとした社会を研究することであるが、ここで述べる商品学の研究対象は有形の経済財だけに限定し、サービスは除外するという前提がある。しかし近代社会では物よりもサービスの比重が増大する経済のサービス化や経済のソフト化の傾向がある。商品学は上記で述べたとおり、有形の経済財を研究するものであるが、サービスは有形の経済財に少なからず影響を与えるものである。よって現代の商品学は有形の経済財を研究するという大前提はあるものの、サービスの影響も同時に考慮する必要があるといえるだろう。
また、物が商品として...