映画「千年の恋 ひかる源氏物語」は、2001年12月15日に公開された作品である。紫式部が『源氏物語』執筆からちょうど千年という節目に、式部の物語と言辞の物語を交差させ、壮麗な美術と豪華な衣装に。デジタル技術も使われた作品となっている。
私はまず、ネットを使って映画「ひかる源氏物語」が観客にどう捉えられているのかを調べた。結果は、一部の天海祐希ファンや、源氏物語をあまり知らない人達以外は、酷評だらけであった。曰く、脚本に無理がありすぎる。曰く、揚羽の君の意味がわからない。曰く、寝所のシーンばかりで政治のもつれや人物描写ができていない。曰く、幼い女の子ばかり脱がしすぎている等々である。そんな酷評尽くしの映画を私なりに鑑賞してみた。
この映画と原作の大きな違いは、まず、前述したように紫式部と源氏物語が交互に描かれていくことにある。「何故、『源氏物語』を書くことになったのか」というのを題材に、式部が話を進めていく。自分が仕える彰子が、帝の子を産む女性になれるよう、教育に使うために書かれていくのが『源氏物語』である。源氏と若紫との出会いでは、彰子に男の愛をわからせるにはどうしたら良いかと考え作られた設定になっている。源氏が、若紫を理想の女性に育てるといった時に、彰子は「理想の女性とは?」と式部に尋ねる。それは、「男にとって都合の良い女」であるということだった。
映画「千年の恋 ひかる源氏物語」は、2001年12月15日に公開された作品である。紫式部が『源氏物語』執筆からちょうど千年という節目に、式部の物語と言辞の物語を交差させ、壮麗な美術と豪華な衣装に。デジタル技術も使われた作品となっている。
私はまず、ネットを使って映画「ひかる源氏物語」が観客にどう捉えられているのかを調べた。結果は、一部の天海祐希ファンや、源氏物語をあまり知らない人達以外は、酷評だらけであった。曰く、脚本に無理がありすぎる。曰く、揚羽の君の意味がわからない。曰く、寝所のシーンばかりで政治のもつれや人物描写ができていない。曰く、幼い女の子ばかり脱がしすぎている等々である。そんな酷...