(1)観察法について
観察法(observational method)とは、事象を注意深く見きわめることであり、基本的な資料収集の手段である。心理学における研究方法の中でも最も基本的な手法で、特に、乳幼児や児童を対象とする研究分野でさかんに取り入れられている手法である。観察法には、自然的観察法(natural observation)、実験的観察法(experimental observation)、と参加観察法(participant observation)とがある。
心理学の研究法のうち、観察法と実験法について述べなさい。
観察法について
観察法(observational method)とは、事象を注意深く見きわめることであり、基本的な資料収集の手段である。心理学における研究方法の中でも最も基本的な手法で、特に、乳幼児や児童を対象とする研究分野でさかんに取り入れられている手法である。観察法には、自然的観察法(natural observation)、実験的観察法(experimental observation)、と参加観察法(participant observation)とがある。
①自然的観察法
この方法は、観察しようとする事象や行動の生起に意図的な操作を加えないで、自然な状態でありのままに観察する方法である。自然的観察法は、更に、偶然的観察法と組織的観察法に分けることができる。
偶然的観察法とは、特別の用意も準備もせずに、偶然の機会に観察したデータを収集することをいう。われわれが日常生活場面で他者を理解しようとする試みなどはこれにあたる。
一方、組織的観察法とは、偶然による観察を改良したものである。観察の目標を定め、何を、どの...