この言葉は母体と胎児は全く違うものだということを意味している。胎児や胎児のもとである受精卵、そして受精卵を成立させた精子は、母体にとっては明らかに「異物」であるから胎児が異物であるという主張は理解するにそう難くない。この流れからいくと子供を産む事は異物を排除するという働きであり、胎児というものは母体にとっては言わば異物なのである。
この主張を裏付けるように、膣内に射精された精子は卵子にたどり着くまでに、母体の持つ「排除」のシステムを進んでいかなければならない。しかし逆に、母体は排卵期前の一時期だけ子宮頚管の粘液の流動性が高まって精子を子宮に迎え入れたり、いったん受精卵として着床すると、それを二百数十日間育み続けることもできるなどといった「排除」とは正反対の「保護」ともいえる働きをすることもあるのである。かつて胎児はほとんど能力がなく受動的な存在として考えられ、出産や出生についても、母親の努力や頑張りの側だけが強調されがちだった。だが、母体にとって胎児はやはり異物である。胎児は明らかに母体とは異なる生命としてそこに存在するのである。
レポート、ヒューマンセクソロジー、異物としての胎児、母体と胎児、出産
2・“異物としての胎児”とはどのような意見を含んだ表現かまたそれについてのあなたの意見を述べよ。
この言葉は母体と胎児は全く違うものだということを意味している。胎児や胎児のもとである受精卵、そして受精卵を成立させた精子は、母体にとっては明らかに「異物」であるから胎児が異物であるという主張は理解するにそう難くない。この流れからいくと子供を産む事は異物を排除するという働きであり、胎児というものは母体にとっては言わば異物なのである。
この主張を裏付けるように、膣内に射精された精子は卵子にたどり着くまでに、母体の持つ「排除」のシステムを進んでいかなければならない。しかし逆に、母体は排卵期前の一時期...