心と身体――錯視の仕組み

閲覧数5,454
ダウンロード数24
履歴確認

    • ページ数 : 5ページ
    • 会員550円 | 非会員660円

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    1.はじめに
    「錯視」とは、視覚に関する錯覚のことである。錯視は、「物理的な見え方」と「心理的な見え方」の間に差があるため起きる。目に限らず、私たちが五感で感じている情報と実際の情報には多少の誤差がある。五感で感じた情報は、一度脳を経由してから私たちに認識される。この脳を経由する段階で、脳が受け取った情報を作り直す。そのため、私たちが目で見ていると思っている周囲の世界は、真実の姿(形)ではなく架空の姿、つまり脳で作られた世界なのである。こうした周囲の世界の真実の姿と架空の姿との間の誤差はごく僅かなものであるため、普段私たちがこの誤差を認識することはあまりない。こうした誤差は、例えば視覚では錯視、聴覚では空耳などといった形をとることで私たちに認識される。
     本レポートでは、五感の中でも視覚、特に錯視の仕組みと脳が生み出す世界について調査した。以下その内容と、そうした仕組みが日常生活の中でどのように用いられているのかを述べる。
    2.私たちの目の見る仕組み
     錯視の仕組みについて考える前に、まず私たちの目の物を見る(認識する)仕組みについて触れたい。
    私たちが物を見る仕組みは、大きく三つの段...

    コメント0件

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。