序と目的
記憶とは過去経験を保持し、後にそれを再現して利用する機能で、符号化、貯蔵、検索の3段階からなる。このうちの符号化とは、入力された刺激を記憶表象に変換し、貯蔵するまでの過程をさす。また、記憶は保持時間の長さによって、感覚記憶、短期記憶、長期記憶に区分することができる。さらに、長期記憶は記憶される情報の内容によって、宣言的記憶、手続き的記憶に区分することができる。宣言的記憶はさらに、エピソード記憶と意味記憶に区分することができる。
系列位置効果とは、リスト形式で呈示された材料を記銘・学習する場合、各項目の成績がリスト内でのその項目の位置の影響を受けること。リストの冒頭部で呈示された項目の成績が優れていることを初頭効果、終末部で呈示された項目の成績が優れていることを新近性効果とよぶ。
本研究では、短期記憶において単語リストの呈示後、干渉課題を挿入するとどのような効果が見られるのかを検証することを目的とした。
方法
被験者 大学生25名(男性9名、女性16名)が実験に参加した。
材料 太田・小松・原田・寺澤(1991)、森・太田(1991)で用いられた単語のうち、ひらがな5文字で構成され、かつ正答率が20%未満のものの中から60個を用意した。
心理学基礎実験レポート
「単語の記憶」
序と目的
記憶とは過去経験を保持し、後にそれを再現して利用する機能で、符号化、貯蔵、検索の3段階からなる。このうちの符号化とは、入力された刺激を記憶表象に変換し、貯蔵するまでの過程をさす。また、記憶は保持時間の長さによって、感覚記憶、短期記憶、長期記憶に区分することができる。さらに、長期記憶は記憶される情報の内容によって、宣言的記憶、手続き的記憶に区分することができる。宣言的記憶はさらに、エピソード記憶と意味記憶に区分することができる。
系列位置効果とは、リスト形式で呈示された材料を記銘・学習する場合、各項目の成績がリスト内でのその項目の位置の影響を受けること。リストの冒頭部で呈示された項目の成績が優れていることを初頭効果、終末部で呈示された項目の成績が優れていることを新近性効果とよぶ。
本研究では、短期記憶において単語リストの呈示後、干渉課題を挿入するとどのような効果が見られるのかを検証することを目的とした。
方法
被験者 大学生25名(男性9名、女性16名)が実験に参加した。
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