From tactics to strategy~物流業の次なる戦略~
現代の企業にとって、物流の戦略的重要性はきわめて高くなってきている。「物流」という言葉・概念が生まれてからまだ半世紀程度しか経過していないが、その間にもロジスティクス、SCMといったさまざまな概念または戦略が考えられ、物流を単なるルーチンワークとして捉えるのではなく、高度化・効率化を目指す事業戦略として捉えられるようになった。そこでここでは、このような物流・物流産業の変化のあり方、もたらした要因を探っていき、これからの物流産業の経営戦略について考えていきたいと思う。
①サプライチェーン・ロジスティクス
SCMの対象となるプロセスが多様化した(顧客管理、製品管理等)ことを受け、ロジスティクスの視点からサプライチェーンを捉えることを、サプライチェーン・ロジスティクスと呼ぶようになった。
②3PL
米国のCLMでの定義では、3PLとは「企業のロジスティクスオペレーションのすべてあるいは多くを専門企業にアウトソーシングすること」とある。ロジスティクスをレベル別に分類すると、自社内物流はいわゆる1st party logis...