オイラー法は、時間が進むに連れて誤差がどんどん大きくなっていくが、ルンゲ・クッタ法では、ほとんど誤差が発生しない。ルンゲ・クッタ法の精度が非常によいことが確認できた。プロットしたグラフにおいては、ルンゲ・クッタ法と解析解のグラフが重なってしまったため、ルンゲ・クッタ法で求めた曲線を太く設定し、見やすいようにした。...........
4. ルンゲ・クッタ法
1 次からn 次まであり、単にルンゲ・クッタ法というと4 次のルンゲ・クッタ法を表す場合が
多い。基本的手順はオイラー法と同じだが、4 つの座標における傾きを求め、それらの重み月
平均を撮ることにより、より高精度の数値解析を行うことができる。
?点(xi,yi)での解曲線の接線の傾きk1 を求める。
?点(xi+h/2,yi+(h/2)k1)での解曲線の接線の傾きk2 を求める。
?点(xi+h/2,yi+(h/2)k2)での解曲線の接線の傾きk3 を求める。
?点(xi+h,yi+hk3)での解曲線の接線の傾きk4 を求める。
? k1 〜 k4 に[1:2:2:1]の重み付けをし、その平均値とh の積にy1 を加えた値を求める。
この値が、x=xi+h における関数値yi+1 となる。
?ルンゲ・クッタ法のアルゴリズムは、以下の式で表すことができる。
yi+1=yi+{h(k1+2k2+2k3+k4)}/6.............
●演習5
次の常微分方程式の厳密解を求めなさい。また、オイラー法並びにルンゲ・クッタ法で求め
た数値解(例題3,4 および演習3,4)をグラフにプロットし、これら数値解放の計算誤差を比較
検討せよ。解く範囲は0 ≦ x ≦ 1 とする。【dy/dx+2y=0,y(0)=1】
解)常微分方程式を変形→ y'-2y=0
L[y'']=sY(s)-y(0)=sY(s)-1 ,L[2y]=2Y(s)
以上のことより、最初に与えられた微分方程式は以下のように表せる。
sY(s)-1-4X(s)=1
Y(s)=1/(s+2)
L-1[1/(s+2)]=e-2t
解答:解析解=e-2t.............
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1. 常微分方程式の解析的解法
定数係数 階線系微分方程式の厳密解は、ラプラス変換を用いて計算できる。その計算手順は 2
以下の通りである。
①定数係数 階線系微分方程式と、その初期条件をラプラス変換により、 2
代数方程式に変換する。
②代数方程式の解を求める。
③解を逆ラプラス変換して、元の定数係数 階線系微分方程式の解を得る。 2
●演習1
次の微分方程式をラプラス変換法により解け。 【 , ( ) , ( ) 】 x +4x=sin2t x 0 =1 x 0 =-3
'' '
L x =s X s -x 0 s-x 0 =s X s -s+3 解) [ ] ( ) ( ) ( ) ( )
'' 2 ' 2
[ ] ( ) , [ ] ( ) L 4x =4X s L sin2t =2/ s +2
2 2
以上のことより、最初に与えられた微分方程式は以下のように表せる。
( ) ( ) ( ) s X s -s+3+4X s =2/ s +4
2 2
2 2 2
L 2/ s +4 = -1/4 tcos2t+ 1/8 sin2t...