子供の気持ちを捉えるための教師の努力

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     近年の子どもの日常生活は以前までのそれとは大きく異なってきている。それは平均睡眠時間の短縮や朝食の欠食率の増加、学習塾や習い事などに通う率の増加に伴う放課後の遊びの時間の減少などに顕著に見られる。また、子ども会活動の参加率も平成に入り減少の一途をたどり、いわゆる「集団から個人へ」の流れが加速している。また、モラル意識の低下や他人への無関心、最近では特に不登校・ひきこもりなどの問題がクローズアップされている。子どもの意識の変容はいつの時代においても起こりうるものではあるが、その点をふまえつつ、児童・生徒の気持ちを捉えるために教師が日ごろ行うべき努力を整理していく。
    一つに生徒個々の特性を理解することである。学習指導や生徒指導を行ううえで、生徒個々の特性を活かしながらそれに応じた指導をしなければならない。国語の得意な生徒、数学の苦手な生徒、何事にも積極的な生徒、引っ込み思案な生徒、言動が粗暴な生徒など、多様な生徒を画一的に扱うことは難しい。
    二つに生徒の家庭環境を把握することである。両親の有無、核家族か二世帯・三世帯家族か、兄弟の有無などを知っておくことは、生徒指導の上で必要なことである...

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