材料力学実験
はりのひずみ測定
1.実験目的
ひずみゲージの原理および,ひずみゲージを用いたはりの曲げひずみ測定法を修得する.材料力学で勉強した「はりの曲げ応力」が,実験から求めた値と同じになるか,実験を通して確かめる.実際の理論と実験との確認を行う.
2.実験装置
試験片:SS400ミガキ材,800×25×4mm(両端支持用)
SS400ミガキ材,610×25×4mm(片持ち用)
計測器:共和電業製汎用箔ひずみゲージ
TYPE:KFG-10-120-C1-11L1M2R
LOT No:Y3292S
BATCH:342
GAGE FACTOR:310±10%
GAGE LENGTH:10mm
GAGE RESISTANCE:119.6±0.4Ω
東京測器研究所製ひずみ測定器
はり構造力学試験装置
その他:ノギス,スコヤ,罫書き針,接着剤,紙やすり
実験装置の全体図を以下に示す
3.実験理論
(1)縦弾性係数E
ただし,σ:曲げ応力 〔MPa〕
E:縦弾性係数 〔GPa〕
ε:ひずみ 〔μstrain〕
M:曲げモーメント 〔N・m〕
I:断面2次モーメント 〔m4〕
Z:断面係数 〔m3〕
とする.
上記の式より縦弾性係数E〔GPa〕が求まる.
(2)はりの曲げ応力σ
はりの曲げ応力はひずみから求める方法と,曲げモーメントから求める方法がある.
式(1)より,ひずみゲージから実際の曲げ応力を求められる.
また,式(3)より,計算上の曲げ応力が求められる.
(3)ひずみゲージ
ひずみゲージはホイーストンブリッジ接続を利用し,被測定物の長さが変化するとひずみゲージの長さも同率で変化し,その際ひずみゲージの金属抵抗体の長さ,断面積が変化し,抵抗値も変化することを利用して被測定物のひずみを測定する.
構造が単純で値段が安く,高精度のため応用範囲が広い.
※ホイーストンブリッジ接続
図2の回路においてVG=0となるために,
となるので,既知のR1 R2 R3よりRxが求まる.
4.実験方法
実験の流れは,材料の縦弾性係数を計測し,各はりのひずみと荷重の関係を求め,ひずみから求めた曲げ応力と,曲げモーメントから求めた曲げ応力が一致することを確かめる.
4.1ひずみゲージの貼り付け
(1)各試験片の寸法を測る.
(2)試験片のひずみゲージを貼る部分にケガキをいれる.なお,今回は両端支持はりの支点間長が780mmであったため,130mmおきに5枚のひずみゲージを使用.片持支持はりの全長が610mmであったため,100おきに5枚のひずみゲージを貼り付けた.
(3)ケガキを入れた周辺の汚れを紙やすりで落とす.
(4)アセトンを含ませた脱脂綿で削り粉を落とす.
(5)ひずみゲージの裏側に接着剤を1滴垂らし,試験片に貼り付ける.
(6)60秒ひずみゲージの上をビニールで押さえる.
(7)各試験片5枚ひずみゲージを貼り付ける.
4.2縦弾性係数Eの測定
(1)縦弾性係数の測定には両端支持はりを使用する.
(2)はり構造力学試験装置にはりをセットする.
(3)はりの中央部(390mm)のひずみゲージのコードをひずみ測定器の入力端子 1番に差し込む,この際片方はA端子に,他方はB端子とC端子にショートさせる.(図3参照)
(4)はり中央部に錘フックを掛け,静止したらひずみ測定器のゼロ点あわせを行う.
(5)500g,1000g,1500g,2000gそれぞれの荷重をかけ,ひずみを測定し,印刷する.
(6)測定は二回行
材料力学実験
はりのひずみ測定
1.実験目的
ひずみゲージの原理および,ひずみゲージを用いたはりの曲げひずみ測定法を修得する.材料力学で勉強した「はりの曲げ応力」が,実験から求めた値と同じになるか,実験を通して確かめる.実際の理論と実験との確認を行う.
2.実験装置
試験片:SS400ミガキ材,800×25×4mm(両端支持用)
SS400ミガキ材,610×25×4mm(片持ち用)
計測器:共和電業製汎用箔ひずみゲージ
TYPE:KFG-10-120-C1-11L1M2R
LOT No:Y3292S
BATCH:342
GAGE FACTOR:310±10%
GAGE LENGTH:10mm
GAGE RESISTANCE:119.6±0.4Ω
東京測器研究所製ひずみ測定器
はり構造力学試験装置
その他:ノギス,スコヤ,罫書き針,接着剤,紙やすり
実験装置の全体図を以下に示す
3.実験理論
(1)縦弾性係数E
ただし,σ:曲げ応力 〔MPa〕
E:縦弾性係数 〔GPa〕
ε:ひずみ 〔μstrain〕
M:曲げモーメント 〔N・m〕
I:断...