20世紀の30年代の詩の特徴とその担い手たちについて述べよ。
20世紀初頭のイギリスはヴィクトリア時代の道徳観や宗教的規律に束縛されてはいたものの、女性の解放や自由な風俗の進展、宗教の影響力の衰退、市民生活の向上など、近代化への道を着実に歩み始めた。一方、第一次世界大戦やその後の大恐慌により、失業者があふれ労働争議が続き、資本主義は行き詰まりを見せ、個人主義に代わる全体主義、自由主義に代わる統制政治・経済が、右からはファシズム、左からは共産主義として台頭してきた。それらを通して体験された科学への危機感やそれを許した人間性への不信感から、文明的にも荒廃と無気力が目立つ。オーデン(Wystan H...