伝える言葉

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    資料紹介

    「倫理を考える」 
    医療倫理の第1の原則は患者の自律性・患者の自己決定権を尊重する事です。第2の原則は患者に害をなしてはならない。第3原則が患者の利益の追求、第4の原則がJusticeで社会の公正・正義という概念から逸脱するような医療をしてはならないという事です。医師が一人の患者さんを診る場合にこの4原則を守るという事が医療倫理に従った医療をするという事です。最近の医療を考えてみると、最低限のルールとしての患者の自律性を尊重するという事を医師達が無視し、またそういう事が横行していても誰もそれをとがめる事ができません。こういった医療制度そのものが日本医療の一番の問題であると思います。

    「ヒト科学」
    現在世界中で遺伝子の研究がなされているのだが、僕は必要なことであると思う。人類は自分たちの子孫はなんなのか、どこでどのようにして進化したのかなどという根源的な疑問を少なからずもっていると思う。ただし気をつけなければならないのが、命の尊さである。ヒトの遺伝子レベルの研究に関して現在はマウスなどのように簡単に生態実験などは禁止されている。しかし近い将来どうしてもヒトを使って実験しなければならなくなるのは明らかであると僕は思う。それが必要なの分かっているつもりなのだが、なんともいたたまれない気持ちになる。

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    「伝える言葉」
    「伝える言葉」で大江健三郎は次のように言っていた。
     日韓の未来を深く展望するためには、同じだけ深く、歴史に根ざす気持ちがなければならない」
     おそらく、大江健三郎の言う「ナショナリズム」とは国家主義的風潮を指すのかもしれない。しかし、周知のように「ナショナリズム」の第一義は、国民主義である。大江が前段で主張した「歴史に根ざす気持ち」こそがいま大事なのは当然のことである。自分も含め、もっと、日本人も歴史を知らねばならないと痛切に思う。その理由は結局、「ナショナリズム」を裏打ちしているのは歴史であるように思うからである。「伝える言葉」を読んで、さすがはノーベル文学賞受賞者だけあっ...

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