私は、東南アジアの関心事のテーマを選び、その中で「日比混血児」について述べる。
日比混血児とは
日本国籍とフィリピン国籍の親から生まれた子供のことを指す。Japanese Filipino Childrenの頭文字をとり、JFCとも呼ばれている。また、差別的にジャピーノと呼ばれることもある。この子供たちの母親の多くは、1980年代から日本にエンターティナーとして出稼ぎにきた女性たちだ。子供は混血児であるが、ハーフではなくダブルだともいわれる。なぜなら、日本とフィリピン両国とも、現在は血統主義を取っており、彼らの子供は、生まれたときにフィリピン国籍と日本国籍の2重国籍を取れるようになっているからである。日比混血児は、マニラ周辺だけで1万人、フィリピン全土に数万人いる。1980年代からフィリピン人の出稼ぎ女性が増加してきたことなどから、日本人とフィリピン人の出会いの機会は多くなった。それに伴い、両者間の恋愛や結婚も増加し、両者間に産まれる子供たちも増えてきた。日本人男性の国際結婚相手の第1位はフィリピン人女性となり、年間6000組を超えている。また、その倍以上いると言われる非婚カップルからも子供たちが生まれていると考えると数は計り知れない。日本にいる日比混血児は、届出が出されていないことが多く、その数は明らかにされていない。「日本人である」ことは、日本で暮らす上で圧倒的に有利であるが、日本人の実子であっても日本国籍が取得できない場合は、子供の国籍は、母親の国籍であるフィリピン国籍となる。そうなれば、日本人の子供であっても、その子は日本では「外国人」として生きていくことになる。日本国籍が取得できない場合というのは、未結婚で、日本人の父親による生後認知や胎児認知が得られない場合である。そうなると、アイデンティティーの葛藤に悩んだり、無国籍状態で隠れた生活を強いられたりすることさえある。
私は、東南アジアの関心事のテーマを選び、その中で「日比混血児」について述べる。
日比混血児とは
日本国籍とフィリピン国籍の親から生まれた子供のことを指す。Japanese Filipino Childrenの頭文字をとり、JFCとも呼ばれている。また、差別的にジャピーノと呼ばれることもある。この子供たちの母親の多くは、1980年代から日本にエンターティナーとして出稼ぎにきた女性たちだ。子供は混血児であるが、ハーフではなくダブルだともいわれる。なぜなら、日本とフィリピン両国とも、現在は血統主義を取っており、彼らの子供は、生まれたときにフィリピン国籍と日本国籍の2重国籍を取れるようになっているからである。日比混血児は、マニラ周辺だけで1万人、フィリピン全土に数万人いる。1980年代からフィリピン人の出稼ぎ女性が増加してきたことなどから、日本人とフィリピン人の出会いの機会は多くなった。それに伴い、両者間の恋愛や結婚も増加し、両者間に産まれる子供たちも増えてきた。日本人男性の国際結婚相手の第1位はフィリピン人女性となり、年間6000組を超えている。また、その倍以上いると言われる非婚カップルか...