戦後日本経済史
本稿では、1990年頃までの戦後日本経済の大きな流れ、各時期における重要な政策・出来事をまとめていきたい。
1990年代までの日本経済においては、まず4つの時期に分けることができる。
(1) 1945~47年頃:終戦前後の混乱期で、戦後改革に並行しながら、金融緊急措置令・復興金融金庫の融資・傾斜生産方式が採られたが、効果はあげることができなかった。
(2) 1948~54年頃:アメリカの対日政策の変化に対応し、経済安定九原則のもとドッジ=ライン・シャウプ税制が実施され、朝鮮戦争の特需を契機に復興する。
(3) 1955~73年頃:一時不景気になりながらも、高度成長を続ける。
(4) 1974~90年頃:石油ショックから低成長になるが、輸出の増加により、貿易摩擦が深刻化していく。
戦後日本経済史
本稿では、1990年頃までの戦後日本経済の大きな流れ、各時期における重要な政策・出来事をまとめていきたい。
1990年代までの日本経済においては、まず4つの時期に分けることができる。
(1) 1945~47年頃:終戦前後の混乱期で、戦後改革に並行しながら、金融緊急措置令・復興金融金庫の融資・傾斜生産方式が採られたが、効果はあげることができなかった。
(2) 1948~54年頃:アメリカの対日政策の変化に対応し、経済安定九原則のもとドッジ=ライン・シャウプ税制が実施され、朝鮮戦争の特需を契機に復興する。
(3) 1955~73年頃:一時不景気になりながらも、高度成長を続ける。
(4) 1974~90年頃:石油ショックから低成長になるが、輸出の増加により、貿易摩擦が深刻化していく。
戦争で生産が低下し、また極度の物不足によって、日本経済は極端なインフレーションとなっていた。戦後改革が進む中で、1946(昭和21)年に政府は、金融緊急措置令を出し、預金封鎖(払い戻し制限)・新円切り換えなどを行い、通貨量を縮減した。また1947(昭和22)年には基幹産業である石炭・鉄鋼に生...