人権に関する意識、感覚とは一体何なのか、また、憲法施行から半世紀以上をむかえているが、まだ人権の意識が低いと評価されているが、人権の意識が国民に根付くというのは一体どういうことなのか
第81回法学会大会レポート
今回のパネルディスカッションの中で、先生が「人権の意識がまだ低い」
とおっしゃっていたのを受け、人権に関する意識、感覚とは一体何なのか、
また、憲法施行から半世紀以上をむかえているが、まだ人権の意識が低い
と評価されているが、人権の意識が国民に根付くというのは一体どういう
ことなのかについて、考えてみようと思った。
それを考える際に参考としたのは、宮沢俊義先生の「平和と人権」(東
京大学出版会)である。この本は、日本国憲法が施行されてから、2 年後
に執筆されたものだか、「人権の感覚」について 2 つの事件(南フランス
で起こったカラス事件とアメリカで起こったド...