慶應義塾大学通信教育部法学部(甲類)
卒業論文です。卒論執筆の参考にしてください。
承継的共犯についての考察
第1.はじめに
承継的共犯1とは,「ある犯罪について,ある者(先行行為者)が実行行為に着手し,いまだその行為の全部を終了していない段階で,他の者(後行行為者)との間に,その犯罪についての共同実行の意思を生じ,その後,先行行為者と後行行為者とが共同してその後の実行を行う場合」2を意味する。この承継的共犯をめぐっては,後行行為者がどの範囲で共犯として罪責を負うかが問題となる。承継的共犯について考察する際の事例としては,【事例1】XがAに対して暴行を加え,傷害を負わせた後に,YがXと意思を通じてさらに共同して暴行を加えた場合,【事例2】Xが強盗目的でAに暴行を加えて傷害を...