ナイチンゲール『看護覚え書』における13項目の要約と看護学的意義
はじめに
フローレンス・ナイチンゲールは近代看護の創始者として知られ、『看護覚え書(Notes on Nursing)』において看護の本質を体系的に示した。本書においてナイチンゲールは、看護とは単に医師の治療を補助する行為ではなく、「患者を回復に最も適した状態に置くこと」であると定義している。そのために看護師が整えるべき要素として、13の基本的項目を提示した。
本レポートでは、『看護覚え書』に示された13項目を整理・要約し、それぞれの内容と現代看護における意義について述べる。
ナイチンゲール『看護覚え書』における13項目の要約と看護学的意義
はじめに
フローレンス・ナイチンゲールは近代看護の創始者として知られ、『看護覚え書(NotesonNursing)』において看護の本質を体系的に示した。本書においてナイチンゲールは、看護とは単に医師の治療を補助する行為ではなく、「患者を回復に最も適した状態に置くこと」であると定義している。そのために看護師が整えるべき要素として、13の基本的項目を提示した。本レポートでは、『看護覚え書』に示された13項目を整理・要約し、それぞれの内容と現代看護における意義について述べる。
1.換気と暖かさ
ナイチンゲールは、新鮮な空気を患者に提供することが回復の基本であると述べている。不十分な換気により汚染された空気を吸い続けることは、患者の体力を消耗させて病状を悪化させる原因となる。また、換気を行う際には患者を寒くならないよう配慮し、適切な室温を保つことが重要であるとした。ナイチンゲールが強調した換気は、現代においては感染予防対策とされている。病室の換気、空調管理、空気清浄は、院内感染を防止する基本となる。また、術後患者や高齢者では...