佛教大学通信の哲学概論2024年度の最終科目試験に合格(86点)したレポートです。限られた試験時間ですので、参考にしていただき、有効活用いただければと思います。
1.大森荘蔵「心身問題、その一答案」での「心的現象(感情、想像、意思)」「重ね描き」という事柄を、互いに関連させながら説明せよ。
参考文献:大森 荘蔵著1981年5月『流れとよどみ-哲学断章-』
大森荘蔵の「心身問題、その一答案」における「心的現象(感情、想像、意志)」と「重ね描き」という事柄を、互いに関連させながら説明をしていきたい。まず、大森は全曲的問題の答案として、物的世界と心的現象の「重ね描き」による『一元的構図』を提出している。一元的構図を考える際、「立ち現れ」という言葉を用い、「とにかく事実私に立ち現れているものの一切である」と定義した。これまで物的と心的などの分類配列を一応ご破算とし、一つの統合的配列を新たに浮き出そうとしたことが前提にある。この一元的構図を前提として、心身問題の要である心的現象「感情、想像、意志」について、重ね描きを関連させながら物的世界の関わりをまとめていきたい。
まず、感情について述べていきたい。感情は、「心的現象は時空世界の中の世界現象に他ならない」とされる。例えば「ワクワクする」という感情について考えていきたい。私は今、ラグビーの全国...