佛教大学通信の社会経済史2024年度の合格リポート(80点)です。リポート作成の参考にしてください。
Q5423_社会経済史
1設題
社会経済史の視点、考え方、分野の特徴について、前近代社会を例に述べよ。
1.はじめに
社会経済史は人々の経済活動の方法、また、経済活動に伴い生じる社会関係について史学的に分析する学問である。時代や地域によって多様な経済活動、社会関係の構築が行われている。今回は、前近代社会を例に、社会経済史の視点、考え方、分析の特徴について論じていく。1つ目は、戦国大名と貿易について、「自立した守護たち、つまり戦国大名が築いた財政基盤はどんなものであったのか。」①p.14(※注1)「経済活動は国境を軽々と越える、とうい当たり前の事実」②が前近代社会にも当てはまり、特に「戦国時代はたしかに過酷な時代ではあったが、と同時に、日本史上最も国境管理が緩やかな時代の一つでもあった」②ことから、この時代の海外貿易と経済活動の特徴について述べていく。2つ目は、戦国大名と城下町・インフラ整備や街づくりについて、「戦国大名とは、ある特定の地域を独占的に支配していた武家権力(軍事政権)である。その支配地域は領国と呼ばれる。朝廷や幕府の権力が及ばない領国は、小規模ながらも独立国家であった」...