日本企業はマス・マーケティングから、顧客を資産と捉えたワン・トゥ・ワンマーケティングへと変化してまいりました。とらえどころがない顧客価値を商品・サービスにつなげるのは容易ではありません。企業はその構造やすべての行動を、顧客価値の創造に合わせたものにする必要があります。なぜ、カスタマー・エクイティ重視の考えに変わってきたのでしょうか。そしてカスタマー・エクイティ重視にすることで、これからどのようになっていくのでしょうか。今回はそのような視点で書いていこうと思います。
バブルに至るまでの日本の企業行動には多くの共通性が見られました。マス型の流通構造と言われるメーカー主導の流通・販売ネットワークの構築、同質競争と呼ばれる激しい企業競争と非常に低い利益率、そして利益を無視したようなシェア競争と売上高競争などです。 すべての業種がこうした特徴を持っていたわけではないと思いますが、日本の多くの業種でみられた現象です。
バブルの崩壊以降、日本経済の成熟化が顕著になる中で、10年以上、日本企業の多くは右肩上がりの時代のビジネス手法からの脱却を模索してきました戦後型の機能、効率だけを志向した企業経営が大きく見直されてきました。顧客に起点を置いたビジネスが重要であるということが多くの企業で言われるようになってきたのです。メーカー主導の流通・販売システムから顧客起点の流通・販売システムへの移行し、既存の商品やサービスを押し込むのではなく顧客ニーズに企業側が対応する仕組みの構築、顧客セグメントをきちっと分けた差別化戦略の模索などの動きがあちこちで見られるようになりました。
顧客にとって、企業が提供する商品・サービスを購入することが目的ではなくて、その商品・サービスを買って自分たちの理想の生活を実現するかということが、重要視されるようになりました。
日本企業はマス・マーケティングから、顧客を資産と捉えたワン・トゥ・ワンマーケティングへと変化してまいりました。とらえどころがない顧客価値を商品・サービスにつなげるのは容易ではありません。企業はその構造やすべての行動を、顧客価値の創造に合わせたものにする必要があります。なぜ、カスタマー・エクイティ重視の考えに変わってきたのでしょうか。そしてカスタマー・エクイティ重視にすることで、これからどのようになっていくのでしょうか。今回はそのような視点で書いていこうと思います。
バブルに至るまでの日本の企業行動には多くの共通性が見られました。マス型の流通構造と言われるメーカー主導の流通・販売ネットワークの構築、同質競争と呼ばれる激しい企業競争と非常に低い利益率、そして利益を無視したようなシェア競争と売上高競争などです。 すべての業種がこうした特徴を持っていたわけではないと思いますが、日本の多くの業種でみられた現象です。
バブルの崩壊以降、日本経済の成熟化が顕著になる中で、10年以上、日本企業の多くは右肩上がりの時代のビジネス手法からの脱却を模索してきました戦後型の機能、効率だけを志向した企業経営が大...