慶應義塾大学通信教育課程
経済学部専門科目「国際貿易論」の合格レポートです。
レポート課題:東アジア経済と世界経済の関係について参考文献を用いて述べよ
あくまでもレポート作成の参考としていただき,コピペによる流用はなさらないようにお願いします。
国際貿易論
はじめに
本レポートでは,三重野・深川編(2017)の第4章で取り上げられている,「国際的生産ネットワーク」をテーマに東アジア経済と世界経済の関係について考察する。
1970年代以降の日本,そして21世紀に入って中国がそれぞれアメリカに次ぐ経済大国としての地位を確立し,また,香港・台湾・韓国・シンガポールがアジアの虎と呼ばれるまでの急速な経済成長を遂げるなど,20世紀後半の東アジアの経済発展には特筆すべきものがある。また,現在においても,環太平洋経済連携協定(TPP)や,米中の貿易戦争など,国際経済における主要なトピックの主役として東アジア諸国が多々挙げられている。
これらの東アジア経済の急速な成長は,国際分業の推進に伴ってアジア諸国が分業における生産拠点と位置づけられたこと,そして,そのことによってアジア諸国の工業化が進んだことが,その原動力の一部であったと考えられる。
そこで,本レポートでは,国際分業の仕組みと東アジア諸国の果たした役割を概観した上で,今後,東アジアにおける分業体制がどのように変化し,国際生産ネットワークにどのような影響を与えるかを考察する。
1.国...