慶應義塾大学通信教育課程
経済学部専門科目「経営学(E)」の合格レポートです。
レポート課題:トップ・マネジメントにおける課題について実例を用いて論ぜよ
あくまでもレポート作成の参考としていただき,コピペによる流用はなさらないようにお願いします。
経営学(E)
「三菱自動車燃費不正問題におけるトップ・マネジメント課題についての考察」
第1章はじめに
1.1本稿の構成
本稿は,2016年4月20日に発覚した三菱自動車工業(以下,三菱自動車)における燃費不正問題を通じて,同社のトップ・マネジメントにかかる課題を抽出し,経営学の見地からあるべき姿を論じるものである。
はじめに,燃費不正問題の概要について確認した後,同社が設置した特別調査委員会の報告や国土交通省への報告,各種報道などを概観することで,同社のトップ・マネジメントに関する課題を抽出する。
その後,トップ・マネジメントにおいて本来あるべき姿を論じ,設問への回答とする。
1.2対象企業の選定理由
本論に入る前に,三菱自動車を選定した理由について,述べる必要がある。
同社は,過去2度にわたるリコール隠しが発覚しており,その際に『法令遵守意識の不足』『これらの事態を引き起こした責任は、担当部門の社員やその部門を預かる担当の役員のみならず、歴代の経営トップがリコール隠しを把握できる体制を構築しなかったところにある』との内部調査結果をまとめている(1)。にも関わらず,再び重大な法令違...