なぜ宗教について知ることが大切なのかを、宗教についての二つの大きな見方を取り上げて自分の考えをまとめなさい。1600字
本項では、なぜ宗教について知ることが大切なのかを、宗教についての二つの大きな見方を取り上げながら考察する。なお宗教学の教科書、島崎晋(2010)『徹底図解 世界の宗教』からの引用は本文中にページのみ()内に示すこととする。
宗教には、社会的な組織や制度あるいは文化の一種として、目に見える、制度・風習として捉える立場と人間の心の特質として目に見えない自分の問題として捉える立場の二つがある。前者は、教派によって方法は画一ではないがキリスト教に入信するための儀式として行う洗礼や、イスラム教のラマダンなどの制度がある。日本では、大晦日に除夜の鐘で108の煩悩をなくすという風習がある。また、先祖を供養するためのお盆も仏教の風習である。一方で、宗教や宗派の神や仏の存在を認め、その存在を敬う気持ちが目みは見えない宗教の特質である。自分では解決できないことを神に祈ったり神頼みをしたりする行為や、良い行いをしたか悪い行いをしたかによって死後に天国・地獄に行くことが決まると考えるのは、宗教が与える心への影響である。また、歯の妖精の話があるなど、この世の色々なものに精霊が宿っていると考えるアミニズムは「...