2021 年春期 八洲学園大学【情報サービス論】第1回課題
以下の二つの問いを解答せよ。
①図書館を不要だと思っている市民に対して、情報サービスの意義について踏まえながら、説得する文章を記せ(文体や想定する状況は自由)。
②情報社会化により学習支援機能が情報サービスの中で重要視されていく過程を説明せよ。その際、レファレンスサービスの種類及び機能と、ローススティーンの中庸理論を踏まえよ。
レポート作成時の注意:①と②各1500 字程度。合計3000 字程度(参考文献を明記すること。参考文献の書誌事項記入に用いた字数には含まない。)
評価B。
情報サービス論レポート
(1)図書館を不要だと思っている市民に対して、情報サービスの意義について踏まえながら、説得する文章を記せ(文体や想定する状況は自由)。
1.はじめに
ほとんどの人は図書館と聞いて「無料で本を貸してくれる場所」というイメージしか持っていないのではないだろうか。実際、貸出サービスのイメージだけが一人歩きし、「無料貸本屋」などと揶揄されてしまうこともある。これには、一部の図書館で利用者のニーズに応えようとするあまり、蔵書に不適切な選定があったことも影響しているかもしれない。
2015年の全国図書館大会のシンポジウムで新潮社から図書館の「複本」について問題視する声が挙がったことも記憶に新しい。(1)
長引く出版不況や自治体財政の悪化も相まって、図書館に対する風当たりは厳しい。
そこで本論では、図書館を不要だと考える市民に図書館の意義について説明したい。
2.ネット時代における図書館情報サービスの意義
図書館の存続を考えるうえで、館種ごとにその役割を見ていきたい。
まず、国が設置母体となり経営が行われる国立図書館では「真理がわれらを自由にする」という理念が掲げられ...