明星大学通信教育部PA1070「発達心理学」第1単位目のレポートです。合格の評価を頂きました。
(1)発達を規定する要因としての遺伝と環境について、環境優位説と成熟優位説、輻較説、相互作用説がある。高橋ら(1993)は、環境優位説を唱えたのはフトソンであるとし、「彼は行動主義者としてあらゆる行動の形成を刺激と反応の連合で説明し、恐れという情動さえも古典的条件づけで形成できることを示した。」と述べている。
高橋らによると、成熟優位説とはゲゼルによって提唱されたものであり、ゲゼルは「子どもの行動の変化は多様ではあるが、系列と秩序をもって一定の方向に向かっていく。環境は発達の進行を支え、かつ特殊化させはするが、個体発生の基礎的な形や系列を産み出すことはないと主張した」としている。
輻較説は、高橋らによると、シュテルンによって唱えられたものである。シュテルンは、「どのような形質の発現にあたっても、つねに遺伝と環境の両要因が関与するが、ただその相対的寄与率は形質によって異なると考えるものである」と述べている。
相互作用説は、サメロフに唱えられたものであると高橋らは述べている。サメロフは、発達を「経験(環境要因)を通して個体があることを学習すると、それによって個体に変化が生じ、その後になされ...